近隣トラブルの回避法と解決法
騒音、ごみトラブル、駐車場の使い方。隣家との距離の近い日本では、些細なことが近隣トラブルに発展することがあります。 総務省が行っている、公害苦情調査(大気汚染,水質汚濁,土壌汚染,騒音,振動,地盤沈下,悪臭についての苦情調査)によると、2016年度に新規に受け付けた公害苦情件数は70,047 件。しかし、全ての人が公害苦情を申し立てている訳ではありませんので、実際の苦情件数は100倍とも1,000倍ともいわれています。
家は毎日過ごす場所です。できれば近隣トラブルは避けたいもの。
今回は、実際に近隣トラブルを終わらせた方の体験談を元に、近隣トラブルの回避や解決の方法をご紹介します。
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近隣トラブル1位は騒音
- 1位 騒音
- 2位 挨拶
- 3位 駐車場の使用法
- 4位 タバコのマナー
- 5位 ペットのマナー
しかし、最近では、この生活音が近隣トラブルのきっかけとなることが少なくありません。2017年には、騒音トラブルがきっかけで殺人事件に発展するという痛ましい事件も発生しました。
些細なことが近隣トラブルに発生する理由
1つの不満は、食品用ラップ1枚のようなものです。1枚だけであれば向こうはよく見えます。しかし、たくさん重なると、透明なラップが透明でなくなってくるのです。そうなると、見えるはずのものも見えなくなってしまいます。こうなったときに、人は何に対して不満を感じていたのかが見えなくなってしまい、自分の不満を解消するために攻撃をするようになります。
自分に不満が堆積した際には、他者に対して大きく分け、次のような2つの攻撃をするケースが見られます。
- 被害の回避を目的とした防衛
- 加害者への仕返しとしての報復行動
これらを近隣トラブル(騒音)に当てはめると、
- 他の部屋から発生する騒音対策として、自室を防音仕様に変更した。
(騒音という攻撃に対する防衛) - 騒音を発生させている加害者への対策として、加害者に自分が感じている騒音と同じ騒音を感じさせる。
(加害者に同じ思いを味合わせる報復行動)
防衛という攻撃で済めば、近隣トラブルにまで発展することはほとんどありません。その一方、報復行動は過剰になりがちで、そのことが新たな火種となって、トラブルに発展することがあります。
防衛を何度もしなければならない場合も、「なぜ、他人のせいで自分が防衛しなければならないのか」という不満が募り、報復行動へと発展することがあります。
近隣トラブルは、大きなトラブルになる前に解決しておくことが重要です。
近隣トラブルの解決法
基本的な近隣トラブルの解決法は以下の4つが考えられます。
- 話し合い
- 管理会社・大家に介入してもらう
- 警察の介入
- 裁判(弁護士の介入)
実際のところ、普段から地域間の交流がある地域においては話し合いが有効ですが、普段から地域間で交流のない地域においては、話し合いが逆にトラブルを招いてしまうこともあるので注意が必要です。
管理会社や大家さんの介入は、トラブルの元となっている人に注意をすることは可能ですが、その行動をやめさせるだけの権限は持っていません。
警察も実害がなければ動きにくいのが実情です。
もし生活の安全について不安がある場合は、警察に相談する前に、警察相談専用電話「#9110 (https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/3.html)」に相談をするのも一つの手です。
近隣の警察署が対応してくれたり、トラブル解決のための行政窓口を紹介してくれたりする場合があります。
しかし、あまりにも耐えがたい嫌がらせを受けたり、暴言や暴力などの被害があった場合には、迷わずに警察に相談しましょう。その際には証拠を押さえておくと、どういった被害があったのかが分かりますので、警察や弁護士が介入しやすくなります。
また、慰謝料や弁済などの請求を争う裁判の際には、実害を証明できる証拠が重要な役割を果たしますので、正確な証拠を押さえておくことはとても有利です。
次に、証拠が力を発揮した実例を実際に相談を受けた体験談を交えてご紹介します。