浮気を認めることで傷つけてしまうと考えている場合

優しさと優柔不断は、ときに表裏の関係にもなります。たとえその優しさがエゴイズムだとしても、とことん話を聴くことで反省したパートナーの本当の気持ちを引き出すことができる筈です。それからもう一度、二人の今後について考えてみてはいかがでしょうか。

浮気の原因に二人で向き合う

浮気の根本的な解決には浮気を心から認めさせるように問い詰めていく事が大切です。相手だけの問題とは捉えずに、お二人や子どもの将来のために、お互いがともに解決していく問題として考えることでうまくいくケースが多いようです。

浮気とその反省についてとことん話を聴く

浮気を認めない人の中には、自分が浮気を認めることで相手を傷つけてしまうと考えている人もいます。浮気をしようという気持ちなんてなかったのに、酔った勢いで一夜を共にしてしまった。浮気をしたものの、家庭の大切さに気が付き浮気相手との関係を清算した。こういったケースでは、責めるよりも、その気持ちを聴くことで、浮気を認めようという気になる可能性が高くなります。

【例】罪悪感を埋めるために浮気を繰り返していたDさん

数年前の社員旅行で羽目を外して風俗店に遊びに行ったDさんでしたが、旅行から帰ってからは、家族の顔を見る度に罪悪感を覚えるようになりました。

次第にDさんは家に居づらくなって、毎晩のように飲み歩くようになり、家に帰ることも少なくなってしまいました。次第に家族関係は悪くなり、ますます家に居づらくなったDさんは、一夜限りの浮気を繰り返すようになりました。

その頃、奥様はDさんの変貌ぶりに驚きつつも、根気よくDさんの話を聴くことを繰り返しました。そんなある日、Dさんは数年前に風俗に行ったこと、その後、家に居づらくなったことなど、これまでの顛末を涙ながらに語りました。

奥様は、

「全てを話したからと言って、許せるわけではないけれども、そんな思いを抱えながら暮らしていたことに気が付かなったことには反省しています。これから、再構築に向けて、一歩一歩、前に進みたいです。」

そう仰っていました。

Dさんを責めていたら、再構築することはなかったでしょう。

たとえ自分勝手な行動から起こった事だとしても、パートナーを愛しているなら、話をとことん聴くことで、本人が本人の気持ちと向き合い、次への一歩を踏み出すこともあるのです。