出会い系を理由に離婚は出来る?慰謝料請求は?【妻編】

出会い系を理由に離婚は出来る?慰謝料請求は?【妻編】

出会い系で浮気した妻への離婚と慰謝料

出会系サイト、相変わらず人気ですね。
利用したことがある、という方も少なくないのではないでしょうか?
出会い系サイトやアプリがきっかけで生まれるカップルは年間1万組以上と言われています、

結婚に至るケースも多いので、現代においては「出会いの定番」とも呼べる存在になってきているのが出会い系です。
しかし、残念ながら出会い系は既婚者が浮気相手を探すための温床ともなっているのです。
仮に、妻が出会い系を使い、そこで出会った男性と浮気をしていた場合…それは離婚の理由として認められるのでしょうか?
今回は「出会い系を理由に離婚は出来る?慰謝料請求は?【妻編】」というテーマでお送りしていきたいと思います。

出会い系は「浮気」なのか?

「浮気には法的な定義があること」は本サイトの別記事「出会い系を理由に離婚は出来る?慰謝料請求は?【夫編】」の中でも触れさせていただきましたが、大切なことなのでここでもお話したいと思います。
法が定めるところの浮気とは

「(配偶者以外)と複数回に渡り肉体関係を持つこと」

なのです。
浮気というのは、極めて個人的な問題ですし、何を持って「浮気をされた」と感じるかは人それぞれです。
しかし、法における浮気はあくまで、定期的に非配偶者と肉体関係を持つことと決められています。
つまり、このケースが当てはまらない場合は法的に浮気をしたことにはならず、よって、浮気を理由に離婚や慰謝料請求をするのは難しい…ということになるんですね。

こんなケースは浮気にならない!

さて今回のテーマは「出会い系を理由に離婚はできるか?」ということですが、結論をお伝えする前にまずは浮気として認められないケース、浮気が事実でも離婚自由にならないケースをご紹介します。

①プラトニックな関係
夫以外の男性と頻繁に会っていたとしても、それがプラトニックな関係であれば浮気にはあたりません。
法律には「心の浮気」はないんですね。

②浮気相手の男性が妻を既婚者と認識していなかった
非配偶者の異性と例え定期的に肉体関係を持っていたとしても、相手があなたの配偶者を「既婚者」と知らなかったという場合は、法的な浮気にはなりません。

③すでに夫婦関係が破綻していた場合
非配偶者と深い関係になる前に、すでに夫婦が別居をしてたり、家庭内別居をしている事実があった場合、配偶者が浮気をしても、それを理由に離婚したり慰謝料請求するのは困難です。
「夫婦関係が破綻した直接的な理由は浮気ではない」と解釈されるためです。

④配偶者から肉体的・精神的暴力を受けていた場合
もしあなたが、妻に日常的に肉体的・精神的暴力(パワハラなど)を与えていた場合、仮に妻があなた以外の男性と深い関係になっても(浮気をしても)それを理由に離婚請求は出来ません。
これも前のケース同様、浮気の前にすでに夫婦関係は破綻していたと解釈されるためです。

このような4つのケースは法的な浮気にはあたらない、もしくは浮気の事実があってもそれを理由に離婚や慰謝料請求をするのは困難です

結論!妻が出会い系をしていた場合離婚はできる?

先ほどお話した「浮気の法的な定義」そして「離婚事由にならない浮気」があるということを踏まえて、改めて今回のテーマについて考えていきましょう。
出会い系を利用していたことが離婚の理由になるかどうか?

答えは「ケースバイケース

なのです。妻が出会い系を利用していた場合、浮気を証明できなければ離婚を請求することは難しくなります。

同じ相手と継続的に会って肉体関係をもっていた

これが証明できるかどうかがカギになってきます。
毎回相手を変えるようないわゆる「ワンナイトラブ」や「セフレ」は法的な浮気には当たらないからです。

特定の相手と定期的に会っている場合は、必ず出会い系サイトを経由しないでやり取りをしているはずです。電話やLINE、メールなどをチェックしてみてもよいかもしれません。
しかしそれらは状況証拠に過ぎないことは忘れないでください

浮気を理由に離婚を請求するには、確実な証拠が必要です。

浮気を理由に離婚するには確実な証拠が必須!

出会い系サイトをきっかけとして、そこで出会った特定の男性と継続して会っている場合は、法的な浮気の定義を満たす証拠を入手すれば離婚を求めることができます。
浮気の証拠として有効なの以下の3つです。

①浮気相手とラブホテルに出入りしている画像や動画を数日分
シティホテルや浮気相手の自宅などの場合は「相談に乗っていた」など言い逃れされることもあります。
その点ラブホテルであれば、理由は一つですからより証拠能力が高くなります。
そして関係の継続性を証明するため、異なる日付の画像や動画が必要になります。

②配偶者の自白の録音
配偶者が自ら「浮気をしていた」「不倫をしている」と供述した録音は有力な証拠になります。デジタル機は編集が可能なため、アナログ録音がベストです。

③探偵事務所の調査報告書
調査報告書には、配偶者の行動が詳細に記載されています。浮気相手と会っていた日時、場所、滞在時間、その様子を収めた画像や動画が添付されているため、離婚法廷や調停でも十分使える証拠になります。

妻が出会い系サイトを利用!浮気以外のもう1つの可能性!

妻が出会い系サイトを使う理由として、考えられるのは浮気だけではありません。
社会問題ともなっている「主婦売春」の可能性も視野に入れた方がよいかもしれません。

特に、妻が不特定多数の男性とやり取りをしている、この場合は浮気より主婦売春の可能性を疑った方がよいでしょう。
もし妻の主婦売春が明らかになった場合、それは離婚事由になり得ます。

民法770条が定める「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当するからです。
そして、相手の男性が妻を既婚者と認識したうえで買春行為に及んでいた場合は、慰謝料請求も可能です。

しかし美人局の可能性を疑われることもありますし、個人売春を立証するのは簡単ではありません。
慰謝料請求は妻に対しても行うことができますので、主婦売春の場合もまずは証拠を入手することから始めましょう。

妻が出会い系にハマっている…そんな風にお悩みのあなたへ

調査料金の予算を決めておく

今回は「出会い系を理由に離婚は出来る?慰謝料請求は?【妻編】」というテーマでお送りさせていただきました。
妻に出会い系を使っている痕跡が認められた場合、まずはできるだけ証拠を集めましょう。

  • 出会い系サイト内でのやり取り
  • メール
  • LINE
  • 通話記録

これらのものは単一では状況証拠にしかなり得ませんが、複数集めることで証拠としての効力を増します。
しかし自力での証拠集めには限界があります。
妻にバレてしまっては、証拠隠滅される恐れもありますし、妻とは言え第三者の携帯にアクセスする行為はプライバシーの侵害にあたることがあります。
確実で安全に証拠探しをするなら、やはり浮気調査がおすすめです。

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