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財産分与をしっかり確保する方法「離婚とお金」

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財産分与をしっかり確保する方法「離婚とお金」

財産分与は離婚時の権利

産分与は離婚時の当然の権利ですが、意外とこれは知られておりません。知らなければ、当然に受け取ることができた財産をもらうことはできません。

財産分与って何ですか?

財産分与とは、結婚後の婚姻生活で、夫婦が協力することによって得られた二人の財産を、離婚時に清算することをいいます。

結婚生活では様々なものを共有して生活していますが、離婚は、夫婦生活はもちろん、その共有物へも大きな影響を与えることになります。

財産分与は、結婚後に築いた財産は夫婦の共有物であるとみなされることから、精神的苦痛を原因とする慰謝料とは異なり、それとは別に請求できる当然の権利です。

 

結婚時の財産は夫婦の共有物であり、離婚を期に分与しなければならない。

これは離婚時の清算における大原則であり、民法第768条を根拠としています。

民法第768条

  • 協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。
  • 前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から二年を経過したときは、この限りでない。
  • 前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定める。

引用元:Wikiboks https://ja.wikibooks.org/wiki/民法268条

 財産分与の概念は、夫が仕事・妻が家事を中心としている家庭であっても変わりはありません。妻の財産形成への寄与(内助の功)が認められ、婚姻後に形成された財産は、半分が夫、もう半分は妻が受け取るものとして適用されます。

財産分与の例

男性女性
ある日、貯金が300万円ある男性と、100万円ある女性が結婚しました。

財産

女性は専業主婦として家事に専念し、夫は会社員として勤め、その甲斐あり3,000万円の財産を築きました。

この地点で結婚前の貯金と合わせ、夫婦の財産は3,400万円になりました。

離婚
しかし、その後夫婦は浮気が原因で離婚、財産分与を行うこととなりました。

特有財産

手元にある財産は3,400万円。このまま2分の1にすると、両方共に1,700万円ずつの財産となります。

しかし、財産分与の対象となるのは結婚時に稼いだ「共有財産のみ」

従って結婚時に蓄えた3,000万円を2人で分けるのが正解です。

なので、離婚時の財産は……。

【離婚時の財産分与額=共有財産÷2+特有財産】

  • 夫が1500万円+300万円=1,800万円
  • 妻が1500万円+100万円=1,600万円

ちなみに結婚前に蓄えていた財産は「特有財産」と呼ばれています。

近年では『財産分与は2分の1』という概念が当たり前になっています。男女間の格差が狭まり、専業主婦の地位が見直されている証拠と言えましょう。

財産分与の対象となる財産とは?

財産分与には、婚姻中の夫婦の財産の清算、離婚後の扶養、離婚による精神的苦痛に対する慰謝料の要素があり、次の4つに分類できます。

  • 清算的財産分与
  • 扶養的財産分
  • 慰謝料的財産分与
  • 婚姻費用の清算

財産分与の中心となる清算的財産分与とは

清算的財産分与は財産分与の中心になるものです。

婚姻中に夫婦が協力して築いた共有財産は、それがどちらの名義になっていたとしても、それぞれの財産形成についての貢献度・寄与度を考慮して、公平に分配しなければなりません。

清算的財産分与の対象となる財産とは何?

分与の対象になる財産は「結婚中に夫婦の協力によって得た財産で「共有財産」と「実質共有財産」の二つに分かれます。

「共有財産」とは、名実ともに夫婦の共有になっている財産のことをいいます。

「実質的共有財産」とは、名義は夫婦のどちらかの一方になっているが、夫婦が協力して取得した財産のことをいいます。

清算的財産分与の対象とならない財産とは何?

次のような財産は基本的に財産分与対象にはなりません。

  • 結婚前の預貯金
  • 結婚前の所有物
  • 親の相続で得た財産

これらは、夫婦それぞれに所有権がある「特有財産」とされます。

しかし、財産分与を請求する者が、その特有財産の減少防止に協力したのであれば、その一部について分与を認める判例があります。

離婚後の生活保障、扶養的財産分与とは

長年に亘って専業主婦であった妻の場合では、離婚によって生活費の支えを失ってしまいます。

さらに通常早期の就職は難しいため、離婚をしてから短期間で経済的に安定することは難しいです。

このような場合に、妻が安定的な収入を得られ、自分自身で生活できるようになるまでの間、夫の妻に対する扶養を継続して生活を保障しなければならないという事です。

扶養的財産分与の額は、次のようなことを考慮して判断されます。

  • 婚姻期間
  • 有責の有無
  • 年齢
  • 子供の養育
  • 疾病の有無
  • 身体的障害ないし精神的障害

扶養的財産分与は限定的に認められる

裁判例のほとんどが妻の再婚や死亡までの生活保障をしたものではありません。

あくまで妻が安定した収入を得るまでの間の期間の一時的な給付措置です。

また妻に収入源がなく経済的に不安定であっても、夫に扶養の能力が無かったり、あるいは頼るべき親族がいたり、再婚相手がいる場合については、扶養的財産分与の対象外となります。

「扶養的財産分与」は、あくまで補充的な財産分与となり、「清算的財産分与」や「慰謝料的財産分与」を受けてもなお、当面の生活費に困る場合でないと給付されません。

なお、扶養的財産分与は金銭で扶養するのが原則です。

例外的に夫の特有財産たる土地に使用貸借権、建物に賃借権の設定を命じた判例もあります。

慰謝料的財産分与とは

本来は慰謝料と財産分与は別ものです。

しかし、慰謝料の取り決めがないときなど、慰謝料を含めた財産分与を行うこともあります。

慰謝料も含めた財産分与の額が低い場合、損害賠償=慰謝料の要素を含めた精神的苦痛を慰謝するには足りないと認められるときは、別途慰謝料を請求することが可能です。

 

なお、慰謝料については「高額慰謝料の請求条件とは【不倫の慰謝料の相場】」を参照ください。

婚姻費用清算の財産分与とは

夫婦の一方が無収入や低収入の時は、同居、別居に関係なく、お互いが同等の生活ができるように費用を分担する扶養義務があります。

そこで、別居期間中などで相手から生活費をもらえなかった期間があれば、その分の生活費を財産分与で調整することがあります。

財産分与の対象になる共有財産とは

主な共有財産(実質的共有財産)は次のようなものがあります。

・預貯金:婚姻生活を始めたときから夫婦の協力のもとで貯めた預貯金。

・不動産:婚姻後に夫婦で協力して取得した土地や建物、マンションなどの不動産。

その他には、株や国債などの有価証券、ゴルフ会員権、自動車、家財道具、年金、保険金、退職金などが対象になります。

借金も財産分与の対象となる?

財産分与はプラスの財産だけではなく、実はマイナスの財産も分与の対象になるものがあります。

  • 食費や家賃を払うための借金
  • 家や車のローン
  • 家族の医療のための借金
  • 教育ローン・・・など

これらは日常生活を過ごす為に必要な借金といえます。

プラスの財産からマイナスの財産を差し引いて、残った額をお互いに分け合うことになります。

 

財産分与はどうやるの?

婚姻期間中に夫婦の協力で得た共有財産(実質的共有財産)を確定させ、全てをリストアップします。

次にそのリストに基づいて、共有財産の総額を割り出します。

その際、夫婦の借金も共有財産となるので、プラスの共有財産から夫婦の借金を引いた分が総額の対象になります。

 

分与割合や分与方法はどうなっているの?

協議の段階では分与割合については、夫婦で自由に取り決めることも出来ます。

ですが一般的な基準はあります。

裁判所の審判や判決では、原則2分の1ずつに分け合う「2分の1」ルールが定着しています。

分与割合が決まれば、その分与方法を決めます。

分与方法としては次のような方法が考えられます。

  • 金銭で支払う
  • 不動産や自動車などの現物を受け取る。
  • 不動産などを売却して換金してお互いに分け合う。
  • 不動産などを一方が取得して、もう一方に差額を払う。

財産分与の評価基準時

動産や株などの財産は時期によって評価額が変動するため、どの時点の評価で分与を行うかは重要なことです。

一般的に評価基準値は、離婚成立のときを基準とします。

しかし、離婚前に別居していた場合は、夫婦の協力関係が終了した別居時の評価額を目安にすることもあります。

財産分与の具体例

ここでは財産分与の主な具体例を個別に取り上げていきます。

現金・預金の財産分与

金額が明らかなので、お互いに分与割合を決めれば問題はありません。

ただし、婚姻中に蓄えた現金、預貯金だけが対象になるので注意が必要です。

結婚前の現金や預貯金は特有財産なので、原則分与の対象にはなりません。

不動産の財産分与

土地や建物の不動産については、鑑定費用が必要になりますが、不動産鑑定士に鑑定してもらえば、正確な評価がでます。

他の評価方法としては、路線価、公示価格、不動産業者などに聞くなどすれば、客観的な目安になります。

分与方法としては次の二つの方法が通常です。

  • 夫婦の一方が所得して、取得した側に差額を支払う方法
  • 不動産などを売却して換金してお互いに分け合う方法

自動車や家具などの動産の財産分与

自動車、家電製品などの動産は、客観的に評価して価格を出す方法もありますが、手間と時間がかかりますので、現物で分け合う方が現実的です。

退職金の財産分与

夫婦の長年の協力による共有財産として、分与の対象になります。

定年退職はまだまだ先の話というケースでは、退職金が入るかどうか明確ではないので、財産分与の対象にならないケースが多いです。

財産分与の対象となっても、婚姻期間中に夫婦が同居した期間に見合う額だけが対象です。

退職金の財産分与の計算例

例えば、退職金100万円が支給された夫の勤務年数は10年で、婚姻期間が5年とします。

財産分与の対象となるのは、婚姻期間の5年間の部分だけです。

つまり、100万円÷10年(勤務年数)×5年(婚姻期間)=50万円が分与対象額となります。

この額を夫婦で決めた分与割合にて分け合います。

分与割合が2分の1とした場合、夫が75万円(2分の1の額である25万円+分与対象外50万円)、妻が25万円となります。

生命保険の財産分与

離婚前に満期になった生命保険金は、受取人に関係なく共有財産として財産分与の対象になります。

中途解約して、解約返戻金を分け合うこともできます。

しかし、加入していいる保険によっては、支払い保険料を大幅に下回ってしまうこともあります。

このため、保険料を支払い中の生命保険については、離婚時の解約返戻金額を保険会社に照会してもらい、その額を元に財産分与する方法が一般的です。

なお、掛け捨て型の生命保険は財産分与の対象となりません。

年金分割

専業主婦などの妻が夫の加入している厚生年金や共済年金から、婚姻期間に応じた分の2分の1を上限に分割譲渡してもらえる制度です。

債務の財産分与

繰り返しになりますが、ギャンブルなど個人的に借りた債務(借金)は、財産分与の対象になりません。

しかし、婚姻生活を送るうえで必要な債務は、マイナスの共有財産として分与の対象になります。

専業主婦に財産分与の権利はある?

専業主婦の家庭では、夫が働きに出夫の名義でて収入を得ることになりますが、妻は家事育児にを主とするので収入がありません。

この場合、収入を得ることがなかった専業主婦は、協力して財産を形成してこなかったということになるのでしょうか?

財産形成における夫婦の協力とは、何も収入だけを指している訳ではないのです。

夫が収入を得ることが出来るのは、妻が家事や育児をして家庭を守っているからこそです。

妻の協力無しでは、安心して仕事に集中ができません。。

つまり、財産蓄積は妻の寄与、貢献がなくてはできるものではないからです。

ですので、妻の内助の功も夫婦の協力として認められ、専業主婦だとしても分与を請求する権利は当然にあります。

専業主婦の財産分与の割合は?

問題はどれくらの財産への貢献度が認められるかどうかです。

裁判所は昔、専業主婦の財産分与の割合は、2分の1以下とする判断が大方でしたが、近年では「2分の1」とする考え方が主流となっています。

専業主婦でも原則「2分の1」が分与割合の基準となります。

しかし、専業主婦とは名ばかりで全く家事育児をしない人もいます。

その場合であっても2分1のとするのは妥当ではありませんので、その場合は割合が調整される必要があります。

財産分与と税金

原則、現金や預貯金の財産分与は税金がかかりません。

しかし、不動産や株券などの財産分与をする際、財産を譲る名義人に「譲渡所得税」が課税されることがあります。

また、不動産に関しては、不動産を受け取る側に「不動産取得税」「登録免許税」が課税されます。

離婚後に財産分与は早めに請求しましょう

財産分与は離婚時に請求するのが通常です。

ただ、夫の暴力が激しい場合や、子供の学校の関係上、財産分与の取り決めは後にして、先に離婚を成立させるようなケースもあります。

離婚後に財産分与請求をすることは認められています。

しかし、いつまでも請求が認められている訳ではありません。

離婚成立後2年以内に請求する必要があり、2年が過ぎると請求する権利は消滅してしまいます。

たとえ2年間は請求できるとはいっても、時間が経てば経つほど財産が消費したり、移動してしまいます。

その結果、離婚時の財産が特定できず、財産分与の協議は困難となります。

こんため、離婚後の財産分与請求は、なるべく早めに行う必要があります。

財産分与を確実に受け取るためにすべきこと

財産分与の取り決めができたなら、必ず離婚協議書などの書面に残します。

財産分与を一番安心して分与を受けるには、離婚前にすべて受け取ることです。

しかし、実際には分割払いになったり、不動産を売却してからでないとお金を用意できないこともあります。

そのような場合は、「離婚公正証書」に残すことが一番安全です。

離婚公正証書ならば相手が財産分与などの金銭についての取り決めを守らなかった場合、強制執行を行うことができます。

話し合いで財産分与がまとまらない場合

話合いで合意が出来ない場合や、相手が話し合い自体に応じない場合は家庭裁判所に離婚調停の申し立てを行います。

離婚調停でも合意ができなければ審判へ移行することもあります。

審判とは簡単に言うと、裁判所が財産分与について判断を下すことです。

なお離婚調停や審判でも財産分与について、話がまとまらない場合は離婚訴訟を提起します。

離婚裁判にて、離婚を求めると同時に、財産分与の問題解決を目指します。

 

 

離婚時こそ思い残すことのない清算を

現実には財産分与をせずに離婚に合意するケースも多く見られます。

浮気や不倫の相手とは一日も早く別れたい。あるいは働いていないのに共有財産は渡せない。

そんな気持ちもわかりますが、今後における互いの生活を形成する意味でも、共有財産の分与は必ず行いましょう。

ISM調査事務所では離婚時における財産分与の仲立ちも行っています。

弁護士の紹介・相談を通し、お客様の円滑な財産分与をサポートいたします。

調査した情報と法的知識を有した弁護士、その2つが合わせることで状況に応じた公平な財産分与が成り立つのです。

 

財産分与関するご相談は24時間受け付けております。どうぞお気軽にお問い合わせ下さいませ。

 

浮気や不倫で悩んでいるなら、無料相談